コース概要

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コース詳細

Bio & Life

「生物と生命」コース

このコースでは、生物、生命活動と自然に興味・関心のある生徒を募集します。
QFCプライマリーでは、生体物質から、細胞、組織、個体、認知、生物多様性と生物間相互作用に至る、ミクロからマクロまでの生命現象を対象に、基礎から最新の研究成果を、講義と簡単な体験を通して学びます。次いでQFCリサーチでは、現在進行中の最先端の研究に関連した研究を、配属研究室において生徒自ら実施します。

教員紹介

  • 古賀 信也
    大学院農学研究院 環境農学部門
  • 専門分野

    森林科学

  • リサーチテーマ

    樹木の生きざまを考える

  • リサーチテーマの概要

    森林は私たち人類にさまざまな恩恵を与えています。森林のもつ多様な機能を理解するとともに森林に生きるさまざまな樹木の幹の力学特性や水分通道特性を木部の組織構造と関連づけて考察し、樹木の生存戦略の一端の解明を目指します。

  • 到達目標

    森林・樹木の多様性と複雑さを理解する。国内学会(高校生発表コーナーでの発表)で発表する。

  • 松岡 健
    大学院農学研究院 生命機能科学部門
  • 専門分野

    分子生物学・植物生化学

  • リサーチテーマ

    遺伝子解析による系統解析

  • リサーチテーマの概要

    遺伝子の増幅と配列解析により、生物個体の系統関係や、異なる遺伝子型の分布の様態などを探ります。解析したい現象や対象生物の提案、解析材料の持ち込みを歓迎します。なお、動植物微生物のいずれを対象とした研究の提案も歓迎します。

  • 到達目標

    遺伝子の解析により、対象種群の系統関係を探ること、分布と系統の関係を探ることなどを目指します。得られた結果を学会など(学会の高校生発表コーナーなど)で発表することを目標とし、さらに可能であれば、研究論文に共著者として加わり、研究成果を世界に広く公開することも目指します。

  • 角田 佳充
    大学院農学研究院 生命機能科学部門
  • 専門分野

    生化学、構造生物学、生物物理化学

  • リサーチテーマ

    酵素の立体構造解析を目指した結晶化

  • リサーチテーマの概要

    酵素は、特定の化学反応のスピードを驚異的に加速することができます。この仕組みを解明するために、特定の酵素の立体構造を実験で決定します。これにより、その酵素がどのように基質を認識しているのか(鍵と鍵穴の関係)を明らかにし、有効利用に向けた基盤情報を得ることを目指します。

  • 到達目標

    特定の酵素の立体構造を決定する実験を行い、その分子メカニズムを解明します。 研究成果は、国内学会発表と学術論文として報告することを目指します。

  • 中尾 実樹
    大学院農学研究院 生命機能科学部門
  • 専門分野

    比較免疫学・水族生化学

  • リサーチテーマ

    自然免疫の進化と多様性

  • リサーチテーマの概要

    免疫系にとって、自己と非自己、あるいは自己と微生物の識別は、病原体を排除するために重要な機能です。体に先天的に備わった異物認識分子には、進化的によく保存されたものが多い一方で、極めて特異的な進化を遂げたものも見つかっています。異物認識分子の多様性を解明することは、免疫系による微生物の認識機構の理解を深めるために極めて重要です。このコースでは、原始的な脊椎動物である魚類をモデルとして用い、免疫系が微生物を認識・排除する分子を探索し、その構造・機能・進化を考察することを目的とします。

  • 到達目標

    新しい微生物認識・排除タンパク質を発見し、国内学会の高校生発表セッションで口頭・ポスター発表することを目指します。また、見つけたタンパク質の遺伝子配列を取得できれば、共同発見者として国際的なデータベースに登録します。

  • 中村 真子
    大学院農学研究院 附属国際農業教育・研究推進センター
  • 専門分野

    筋肉科学、発生生物学、細胞生物学

  • リサーチテーマ

    効率的な食肉生産を目指した筋細胞研究

  • リサーチテーマの概要

    効率的な食肉を生産するための基礎研究を行います。食肉を構成する筋肉は骨格筋とよばれます。筋肉には他に心臓を構成する心筋、消化管収縮を担う平滑筋が存在します。研究では平滑筋細胞、骨格筋細胞のどうやって作られ、どのように維持されているかを探究します。

  • 到達目標

     

  • 花井 泰三
    大学院農学研究院 生命機能科学部門
  • 専門分野

    遺伝子改変した微生物による有用物質生産(合成生物学)

  • リサーチテーマ

    遺伝子組換え微生物でバイオ燃料などを生産し、SDGsに貢献する

  • リサーチテーマの概要

    持続可能な社会を実現するため、いろいろな問題を解決する必要があります。特に、エネルギーや環境に関する問題は、世界規模で与える影響大きく、その解決方法が模索されております。
    これらの問題を、遺伝子組換え微生物の力を使って解決する方法について、考えてみたいと思います。そのため、バイオマスから得られる糖を使い、バイオ燃料やバイオプラスチックの材料になる物質を作ることを試みます。

  • 到達目標

    遺伝子組換えの原理を理解した上で、それを利用して微生物にバイオ燃料やバイオプラスチックスを生産させることを目標とします。十分な成果が得られれば、成果の学会発表や共著論文投稿も目指します。

  • 中村 崇裕
    大学院農学研究院 生命機能科学部門
  • 専門分野

    植物分子生物学、ゲノム工学

  • リサーチテーマ

    遺伝子操作技術の理解と利用

  • リサーチテーマの概要

    最近、ゲノム編集技術が確立し、医療、農業など様々な場面での利用が進められています。ゲノム編集を含む遺伝子操作技術の歴史と利用について体系的に理解するとともに、実際にゲノム編集を利用した遺伝子機能の解明、または有用植物の作出についての実験を行います。

  • 到達目標

    ゲノム編集等の遺伝子改変技術の理解と利用、研究成果の発表

  • 有澤 美枝子
    大学院農学研究院 生命機能科学部門
  • 専門分野

    有機合成化学・創薬化学

  • リサーチテーマ

    医農薬品などの生体親和性有機分子の設計と機能

  • リサーチテーマの概要

    有機化合物の適切な位置にヘテロ元素(炭素や水素以外の元素)を配置することは、医農薬品などの精密な生物活性の発現と薬効の調節のために必須です。本テーマでは、化学物質の視点から生命現象を理解して、多くの生物現象に対応可能な生体親和性有機分子の設計と、新しい分子骨格を構築するための合成法や機能について探究します。一つの新しい現象や反応の発見は、私達の物質観を一変する力を持ちます。持続可能な未来を実現するために、0を1にかえるオンリーワンの研究を目指しましょう。

  • 到達目標

    生体親和性有機分子の設計、新しい現象や反応を発見し、得られた成果を国内学会(高校生の発表セッション等)で発表することを目指します。

  • 沖野 望
    大学院農学研究院 生命機能科学部門
  • 専門分野

    生化学、微生物学

  • リサーチテーマ

    海洋微生物を利用した有用脂質の生産

  • リサーチテーマの概要

    このテーマでは、機能性脂質として知られているドコサヘキサエン酸(DHA)を生産する海洋微生物ラビリンチュラ類を用いて、微生物の取り扱い、機能性脂質の生産、遺伝子・タンパク質・脂質の解析、細胞の構造と機能に関して学習・実験します。

  • 到達目標

    海洋微生物を社会に役立てる技術や考え方を学習すると共に、実験により得られた結果を取りまとめて考察し、発表する能力を習得することを目標とします。また、研究成果の国内学会発表や共著での論文発表を目指します。

  • TSE KA FAI WILLIAM (謝 家暉)
    大学院農学研究院 附属国際農業教育・研究推進センター
  • 専門分野

    発生毒性学、環境科学

  • リサーチテーマ

    Unaware Source of Microplastics: Plastic model assembly 知られざるマイクロプラスチックの発生源:プラモデルの組み立て

  • リサーチテーマの概要

    Microplastics (MPs) are not only found in the environment but also around you. If you have experience in building plastic models, where will you discard the "plastic molding"? And do you notice that many MPs have been generated during the assembly? They may be carried to your clothing, or accidently eaten by your pets. Studies have found MPs in our bodies. So, what is the potential hazard? This research applies a modern ecotoxicology model, zebrafish, to understand the developmental toxicities of the MPs.

  • 到達目標

    国内学会発表、共著論文投稿: Experience the English communication

  • 屋宜 禎央
    大学院農学研究院 資源生物化学部門
  • 専門分野

    昆虫分類学

  • リサーチテーマ

    昆虫の多様性を探求する

  • リサーチテーマの概要

    昆虫の種多様性、形態、系統と分類、国際動物命名規約など、昆虫分類学の基本知識と技術を習得することにより、昆虫の多様性の一端の解明を行います。新記録種や新種など、いままで知られていなかった生物を見つけるにはどのように調査し解明していくか学習します。

  • 到達目標

    身近に生息する小さな昆虫(主に蛾類)を採集し、交尾器の解剖やDNAバーコーディングにより同定します。良い成果が得られれば、国内学会での発表や学術論文として報告することを目指します。